SCP-759

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発見当時のSCP-759オリジナルのサンプル
SCP-759 - Sourdough Starter (サワードウ (*1)の種)
© Camwyn 2009

Item #: SCP-759

Object Class: Euclid

取扱方:
SCP-759の全サンプルは、セラミック製またはグラスライニング (*2)された広口容器に保管されます。使用していない時は、サンプルを0.9℃以上11.4℃以下の環境に保ちます。週に一度、各サンプルに対して財団の指定した職員により下記の手順が実行されます:

  • 給餌の日時および給餌者の名前、給餌者の感情状態を記録する。
  • サンプル容器を開ける。
  • サンプルの視覚/嗅覚的状態を記録。
  • 財団の命令に従って、上澄みの水相を分取するか、攪拌して固形部分に混ぜ込む。
  • サンプル125gを気密式化学不活性容器に採取する―今後の分析その他の用途に用いる。
  • 無漂白かつ臭素酸未処理の汎用精白小麦粉125gと、蒸留水125gを加える。
  • 清潔で塗装されていない木製器具を用い、均一になるまでかき混ぜる。
  • サンプル容器を閉め、冷蔵収容庫に戻す。

取り除いたすべてのサンプルは記録・追跡されます。

概要:
SCP-759は、小麦粉と水を原料とするサワードウの生種500gです。生種を構成しているのは培養された天然酵母(Candida milleriSaccharomyces exiguus (*3)を含む)と複数の系統からなる乳酸菌および酢酸菌であり、共生的均衡を保っています。バーモント州の[編集済み]郡にて明らかに根拠のない嫉妬が動機である殺人未遂が突然多発したことで、SCP-759のオリジナルのサンプルが財団の注意を惹きました。これらの殺人未遂者には、最近地元のメソジスト教会で朝食パンケーキ募金活動に参加していたという共通点が例外なく存在しました。更なる調査により、境界性人格障害を長年患っているシェフによって作られた”昔ながらのお口でとろけるサワードウ・パンケーキ”ひと焼き分に辿り着きました。シェフ所有の生種は回収され、外見と匂いの区別がつかない同質量同体積のサンプルに置き換えられました。

一般的な生種と同様に、SCP-759はそれが触れている環境から影響を受けることで自身の組成を変化させます。一般的なサワードウ生種とSCP-759の違いは、それを手入れし、給餌し、パンを焼く人間の感情状態を吸収する性質―そして、吸収した感情状態やそれに類するものを、製造された食品を摂取した人間に対して与える性質にあります。両性質による影響度合いの比率には、曝露した時間と感情状態の強度が関係します。食品が焼かれる過程で57.5℃以上で1分間加熱されていた場合、製造物は感情情報の吸収能を示さなくなります。凍結または乾燥させたサンプルによる感情情報吸収の実験は進行中ですが、予備実験の結果からは感情の吸収が無視できるレベルにまで鈍化していることが示唆されています。


SCP-759実験記録

サンプルの状態:最初に回収されたサンプルを、1週間室温下で培養及び毎日給餌したもの。研究員はいずれも給餌の際の感情状態を”平静”あるいは”特になし”と記録した。
サンプルの用途:オリジナルのシェフと同じレシピの”昔ながらのお口でとろけるサワードウ・パンケーキ”ひと焼き分。
結果:被験者には感情状態の変化が見られなかった。パンケーキは美味であると報告された。

サンプルの状態:怒りの抑制や衝動のコントロールに問題が報告されたDクラス職員が、1ヶ月間培養及び毎週給餌したもの。
サンプルの用途:サンフランシスコ風のバゲット2つ。
結果:1本目のバゲットにバターとジャムをつけて半分ほど消費した時点で、2本目の正当な所有者についての言い争いが発生した。議論は一方の被験者が2本目のバゲットを用いてもう一人の被験者を殴り倒そうとし、バゲットが破壊されたことで決着した。

サンプルの状態:精神高揚剤の影響下にある志願者が、1ヶ月間培養及び毎週給餌したもの。
サンプルの用途:プレーンのベーグル16個。
結果:被験者の80%において、気分や気性の改善が6時間にわたって持続した。残りの20%には吐き気、腹部の膨満感、疲労感が生じた。(セリアック病 (*4)を診断し損ねた可能性あり。;被験者は予想を上回り著しく達観し円熟した気分になったと報告した。)

サンプルの状態:自動機械により1ヶ月間培養及び毎週給餌したもの。焼成も自動機械を用いた無人環境で行った。
サンプルの用途:三段のフランス風パン・オ・ルヴァン (*5)
結果:感情の変化は見られなかった。いくらかの被験者はスズや金属的な味がすると訴えた。

サンプルの状態:SCP-682収容室内に1時間放置したもの。
サンプルの用途:ハッラー (*6)ひと塊(縄編み型)。
結果:数切れ消費した時点で被験者は攻撃的かつ議論的になり、バゲット実験と似た反応をもたらした。ひと塊を消費し切った時点で、被験者は互いを攻撃することなく実験用キッチンに侵入し、一次発酵にSCP-759を用いなかったパンすべてを協力して破壊しようと試みた。被験者の鎮圧には困難が伴った。

サンプルの状態:SCP-682収容室内に1時間放置したのち、10gのドライイースト(Saccharomyces cerevisiae)を混ぜたもの。
サンプルの用途:イングリッシュ・マフィンひと焼き分。(実験監督者█████████博士の強い要望により、「被験者が攻撃的になった場合に投げられても安全な軽いもの」に変更された。)
結果:マフィンを消費してすぐに、被験者は気難しく非協力的で議論的になった。この結果から非公式に「不機嫌マフィン」と呼ばれている。

サンプルの状態:新婚エージェントの寝室のベッドの下で、1週間室温下で培養及び毎日給餌したもの。
サンプルの用途:ブルーベリー・マフィン6個。
結果:[データ削除]

サンプルの状態:重度の臨床的うつ病と診断された職員が、1ヶ月間培養及び週に2回給餌したもの。
サンプルの用途:他の実験とは異なり、SCP-759給餌時に上澄みの水相を固形部分に混ぜず分取した。得られた液体をろ過して粒子状物質を除き、ある一般的なアルコール飲料に混ぜて週に一度被験者に与えられた。
結果:”絶望液”。液体を添加した飲料を消費して数分のうちに、被験者は精神的苦痛の兆候を示し始めた。1週間後の心理学的評価では、”給餌者”と同じく自殺願望などを含むうつ状態にあると診断された。実験終了後2週間で症状はおおむね回復したが、後遺症が見られた。

財団によるSCP-759の利用用途は多岐にわたり、そしていずれも明解です。問題のあるターゲットに対して自殺を誘発させる手段として、”絶望液”の最小有効量と半数致死量の調査許可を申請中です。

  • 最終更新:2016-06-18 13:37:47

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