SCP-2530

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SCP-2530の一室の内部
SCP-2530 - The Emerald Choir (翠玉聖歌隊)
© Accelerando 2014

Item #:SCP-2530

Object Class: Safe

取扱方:SCP-2530の内外に監視システムが設置され、SCP-2530-Aの脱出を防ぐために全ての入り口にバリケードが敷かれています。第935監視所のエージェントは全ての侵入者を鎮圧し、記憶処理を施してください。挙動のいかなる変化も、収容プロトコル改訂のために現在の監視所所長に報告することになっています。

概要:SCP-2530はミシガン州デトロイトに存在する放棄された倉庫です。記録によると、この建物は元々███████が所有しており、その後ハドソン・モーター・カンパニーが買い取り、より大きな工場に移転するまでの1909年から1912年にかけて利用されていたようです。SCP-2530が異常特性を帯びる前の数年間は誰も所有していませんでした。

屋内には建造物や機械が存在しているにも関わらず、SCP-2530内部は広大な空の部屋と同様の音響効果を持ちます。外部からの音はSCP-2530の内部に浸透することができません。開いている扉口や窓は特にその影響が顕著に現れており、音はあたかも物理的障壁があるかのように反射します。SCP-2530-Aなどの実体や物が作り出す音はときおり不自然な反響音を発生させます。研究者はSCP-2530内の機械が存在することがこの現象の要因としてはたらいており、全実体がはっきりと意図してこれを行なっている可能性があるとする仮設を立てています。

SCP-2530-A-1から17は人工物と有機物の両方からなる実体であり、構成材料は主に人工の部品とほ乳類の臓器です。各個体を構成する人工物自体はありふれたもので、各個体の起源や発達過程の手がかりとなるものはありません。全ての有機物は機械部分から独立して機能していますが、各個体が自立的に活動可能なのか、あるいは他の供給源からエネルギーを受けとっているのかは不明です。各個体はSCP-2530内の様々な場所に生息しており、習慣的な行動は多くの場合その外見に見合ったものです。

SCP-2530-Aが一体でもメイン上演室に入り約15秒留まり続けた場合、全個体が同室へと移動します。この時点で各個体は部屋の内側で並び、長さ2分14秒の楽曲を演奏し始めます。演奏が終わると、すぐに各個体はSCP-2530内の元の場所に戻ります。

SCP-2530-Aの人体組織との類似点が見られる人間のグループが数組発見されました。一部を除き、各グループは家族です。SCP-2530-Aから得られたDNAはある数組の夫婦の子供のものであると結論づけられましたが、存在するとされた子供の出生記録は発見されておらず、全ての家族が子供の存在を否定しています。

  補遺2530-A1: SCP-2530の個体
指定 概要
SCP-2530-A2 アルビノのAcinonyx jubatus(チーター)。頭部が逆向きになっており、それ以外の全身が銅線で構成されています。活性化時、極小の眼が胴体から外を見ている様子が観察されています。様々なクリック音(訳注:「カチッ」、「カチリ」とする音)や擦れ音を発生させます。
SCP-2530-A5 木でできたマネキンの胴体。体高は3 mで、8つの人間の口に覆われています。非活性化時、各々の口は常に「おおアナニアス我は汝を思いたり」とささやいています。
SCP-2530-A13 閃亜鉛鉱 (*1)の断片で構成された長方形型の骨組み。複数の幼児の親指からなる筒が一本垂れ下がっています。骨組みから伸びる二本の肢が筒を叩くことで、人工のキックバスドラムに似た音を発します。
SCP-2530-A15 死亡したオオガラゴ(Otolemur crassicaudatus)。身体の脇に空いた穴の中に人間の胎児が収まっています。オオガラゴの尾は様々なガラスの破片で構成されており、近くのコンベアベルト上で尾を引きずることで音を発生させます。
SCP-2530-A17 人間の姿を模したロボット「のような」日本人の子供。胎児型姿位であり、肌は全て青年期の表皮からなります。活性化時、主要な「歌唱」にあたる鳴き声を発します。
GirlAndHerSpider.jpg
SCP-2530-A-3とSCP-2530-A-6

補遺2530.mp3:以下は活性時のSCP-2530の録音です。
http://scp-wiki.wdfiles.com/local--files/scp-2530/2530.mp3(訳者注:外部リンクです)

事件2530-B1 1978/3/13:異常実体の発見から4時間後、身元不明の人物(以下、対象と呼称)がSCP-2530に進入して数体のSCP-2530-Aの検査を行ったことを、仮設の監視システムが記録しました。この時、HMCLリーフソンは携帯トランシーバーを介してSCP-2530内の入り口が変化した可能性についてエージェント・モンタルヴォと会話しました。対象がカメラの視界から出ると、直後にSCP-2530-A-17が立ち上がり、エージェント・モンタルヴォに気づかれずに背後へと歩きました。対象がSCP-2530-A-17を活性化させた(あるいは刺激した)のかは不明です。独白の内容を解析した結果、対象がSCP-2530-Aを介して独白を語っていたという仮説が立てられています。

監視映像にはSCP-2530-A-17がエージェント・モンタルヴォを背後から掴んで叩き、メイン上演室へと引きずる姿が映っています。暴行によってモンタルヴォの両足が動かなくなると、すぐにSCP-2530-A-17は歌い始めました。SCP-2530-A-17はエージェント・モンタルヴォの前に座って歌い続けました。以下の記録はモンタルヴォが解放された直後から始まります。
<記録開始 19██/3/13 19:43>

SCP-2530-A-17: You found ruins of my young heart's past, / あなたたちが見つけたのは私の苦い思い出
Prod with pride, weeps unheard, / プライドが刺さる、ひっそりと泣く
Cage and scribe, mindless herd. / 鳥カゴと査察、非情な徒輩

エージェント・モンタルヴォ:あー、クソッ、畜生 — リーフソン、応援を呼んでくれ — SCP-2530-Aは敵対的だ、俺の — 足が、両足とも、畜生 —

SCP-2530-A-17: The heartless men they wish to learn more, / 彼らがもっと学びたがってる心ない奴ら
Stoop down low, / 低くかがんだ
They will never, know. / 彼らは決して知ることはない

All my sins, / 私の罪よ
Crowd 'round a lonely hunter. / 孤独な狩人に群がる人だかり
All my sins, / 私の罪よ
Croon and hum for a mother. / 子供が母さんに甘える声たちも

エージェント・モンタルヴォ:奴らは全員ここに集まっている。あれから攻撃はしてきていない。リーフソン —

SCP-2530-A-17: I watched the cruel boy split swifty in two. / 残酷な少年が目の前でまっぷたつに裂けた
Pelted stones, pelted stones. / 石を投げられた、石を投げられた
Can't run home, broken bones. / 痛む身体中、家に帰れない

The group of bullies melt, / いじめっ子たちは融けた
'Cus I break them while they taunt, / あざ笑われたとき私が壊したから
Laugh all day, laugh all night, / 終日笑う、終日笑う
Falling down, through light. / 私は落ちる、光を渡る

SCP-2530-A-17: All their pain, / 彼らの苦痛
A gathering of hate. / 憎しみの塊
Melting rain, / にこやかな雨
Metal meets flesh and taint. / 肉に触れるメタル

In their faults, / 彼らのせいで
they'll sing all, day. / 彼らは歌う、一日中
Animals, / 動物たち、
they'll sing all, day. / 彼らは歌う、一日中

[エージェント・モンタルヴォは沈黙しているが、不満を述べる声と浅い息づかいが聞こえる]

SCP-2530-A-17: Where they are, where they are. / 彼らはいずこ、彼らはいずこ
Mistakes made from a child's play. / 子供の遊びで起きた過ち
Fallen stars, fallen stars. / 地に落ちた星、地に落ちた星
Father's techs and Mother's prey. / 父の機械と母の祈りは
All too far, all too far. / 全て無駄骨、全て無駄骨
Didn't mean to end it, this way. / こんなはずじゃなかったはずなのに

[モンタルヴォの喘ぎ声が聞こえる。モンタルヴォが掴まれたのだと推測されている。この時点でSCP-2530-A-17は歌っていない]

SCP-2530-A-17: じゃあ、もういいわよ。あなたたち狩人に子供たちを残しておくわ。無意識に殺してしまったからずいぶん前に直してあげたの。だけど今やっと動いたわ。子供たちを聴くためにいつも誰かがいてくれるようになったおかげね。
ありがとう。

<記録終了:19:50>
SCP-2530-Aの全個体が元の場所に戻った後エージェント・モンタルヴォを回収しましたが、彼はHMCLリーフソンへの報告の際には起こった出来事を思い出せず、足の怪我の理由を説明できないと主張しました。進入した身元不明の人物とSCP-2530-A-17の行動については現在調査中です。

クリアランスレベルRB-4-2530が必要です


  • 最終更新:2016-06-26 17:13:03

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