SCP-2289

SCP-2289 - The Devils' Eyes (悪魔の眼)

Item#: SCP-2289

Object Class: Euclid

取扱方:
SCP-2289-1から7は、正規の生物収容プロトコルに従いサイト66に収容してください。設備として、SCP-2289-1から5のために猫用トイレと最低10個以上の隔絶された1m×1m×50cmのねぐらを用意してください。またSCP-2289-6のために、止まり木とイカの甲を常備し、収容施設上部には営巣可能な箇所を作ってください。さらに、SCP-2289-7のために生物収容施設内に隔絶された部屋を用意し、扉、ベッド、机、ランプ、トイレを設置し、着替えを常備してください。

食料は、以下の物を毎日提供します。筋肉量5kg以上の屠殺処理された動物の死体、500gの小果樹やナッツ、シード類のミックス、標準的な人間用の食事(事前に選定されたリストの中から、SCP-2289-7が希望した風味を選ぶことが許可されます)。収容されている生物群に食欲不振や嚥下困難がみられた場合、ただちにサイト66の獣外科医に連絡し、眼の緊急切除が必要であるかどうか診断させてください。

猫用トイレの清掃や、食餌として与えられた死体の骨の除去、収容室の一般的な保守作業は、監視カメラによる監視のもとSCP-2289-7が行います。生物収容施設から発生する、汚水を含む廃棄物は必ず焼却処分してください。完全密閉された輸送コンテナに格納せずに、焼却処分や実験目的で生物収容室外に物質が運び出された場合、どのようなものでも収容違反となります。

生物収容室は、室内の全ての生物の完全な収容を維持するために4台以上のカメラで常に監視します。実験を目的としたSCPサブジェクトの収容室からの移動は、敵対的肉食動物捕獲訓練を受けレベル4対生物防護服を着用した研究員が、サブジェクトの沈静化及び完全密閉された輸送コンテナへの格納を行った場合のみ許可されます。SCP2289-1から7の取扱中に負ったあらゆる傷創は、医療検査のためにサイト-66の管理者に報告されます。

概要:
SCP-2289はタスマニアデビル(学名Sarcophilus harrisii)に固有の感染性腫瘍「デビル顔面腫瘍性疾患」の新種で、感染組織から皮膚の損傷を介して感染します。SCP-2289の病状は、感染した脊椎動物において多数の部位に転移する腫瘍の形で進行します。腫瘍の85%は頭蓋顔面や喉の付近に発生し、皮膚上の他の部分に転移します。腫瘍のおよそ2.5%は体内器官にも発生します。原疾患による死亡例の多くは餓死によるもので、腫瘍が成長とともに正常な摂食を阻害する事に由来します。

SCP-2289は更なる3つの特徴を持ち、財団の興味を惹きました。第一に、これらの腫瘍は完全に機能する眼を発生させます。眼は、腫瘍の最初の発生より5日から7日後に形成されます。腫瘍によって元々の眼が塞がれることもありますが、形成された眼によって視界を補う事ができます。第二に、SCP-2289は種の壁を越えて感染することが確認されており、現在までに実験対象となった全ての脊椎動物に感染の可能性があります。第三に、生存中の感染動物は、自身に発生した腫瘍の眼を通してものを見るだけでなく、他の全ての感染動物の腫瘍の眼と視界を共有しています。感染動物間の視覚情報の伝達方法、及び伝達範囲は現在のところ判明していません。

SCP-2289-1から7は、現在判明しているSCP-2289に感染した生物です。SCP-2289-1から5はタスマニアデビルで、3匹は雌で2匹は雄です。SCP-2289-6はコンゴウインコ(学名Ara macao)で、実験2289-Dにより感染が確認され経過観察中です。SCP-2289-7は元D-435966だった人間で、SCP-2289格納装置清掃中の収容違反によって感染しました。7個体はそれぞれ頭蓋顔面に複数の腫瘍の発生が見られ、また腫瘍による眼を有しています。SCP-2289-3は腫瘍による眼を尾に持っており、SCP-2289-7は左手部に持っています。腫瘍によって形成された新しい眼は他の種類の生物においても、タスマニアデビルのものです。

補遺: インタビューログ 2289-12
対象: SCP-2289-7

インタビュアー: ロデリック・アージェント博士

備考: R・アージェント博士とSCP-2289-7の定期面談。面談は、SCP-2289-1から7の自己申告による健康問題の確認を目的とし、獣医学的検査の間に行われた。

<インタビュー開始>

R・アージェント博士: おはよう、SCP-2289-7。今日の気分はどうかな。

SCP-2289-7: 結構いい、と思うよ。人を奇形の化け物にしちまう末期がんにしてはね。

R・アージェント博士: 君の下顎歯槽突起に見られる腫瘍は、食性を妨げてはいないかい?

SCP-2289-7: うん?もう一度言ってくれないかな。最近、左耳で聞くよりも見る方が得意になっちまってな。

R・アージェント博士: 君のアゴの腫瘍だよ。食事の邪魔になってはいない?

SCP-2289-7: ああ、全然平気だよ。でもシンコの様子を見てきな。昨日喉の奥に新しい眼が出来たから。あいつがウノーに怒ってるときに気付いたんだ。あと、もう1つ新しい眼があるんだが真っ暗だな、ほとんど。多分ドスの肝臓だと思う。よくは分からんが。

R・アージェント博士: ありがとう。獣医に連絡し、すぐ確認させるよ。SCP-2289に携わる職員に良く協力してくれて、私たちは本当に感謝している。それだけは分かっていて欲しくてね。

SCP-2289-7: おいおい、大したことねえよ。感染してからこっち、あんたらはここ何年かで一番俺を良く扱ってくれてるんだ。まあ俺は未だに囚人で、デビルの群れと赤い鳥と一緒に暮らす事にはなってるけど…。でも、俺のママがいつも言ってたんだ。お前はきっと悪魔に囲まれて生きる事になるって。こうなる運命だったんだ。つまりさ、今じゃ四六時中トレスのケツの穴を見なきゃならないが、あんたらは出来ることをやってくれてる訳だ。俺たちがこうして死なずに、快適に過ごせるように。大部分はな。

R・アージェント博士: 感染してから、他の感覚を感じたりはしないかね?視覚以外に、音とか、臭いとか、味とか、触覚とか?

SCP-2289-7: 何だって?ああ、これはまた集団意識論とか意識のあるがんとか、その辺の話か。無いよ、そういう事は。でもさ、フクロクズリと鳥だぜ。あいつらから今よりもっと考えさせられるなんて俺は思わねぇよ、食うのと寝るのとファックすることは別だが。俺はその3つについては考えてるしな、とっくに。

R・アージェント博士: その逆はどうかね?SCP-2289-1から6に命令したりはできないのか?

SCP-2289-7: 俺がロス・ディアブロスたちに、何か命令できるかって?出来る訳ないさ!というか、俺たちは家族みたいなもんなんだよ、今では。俺たちが持ってるのは視野だけだ。それぞれが何を見ているかが分かる。自分が自分に怒ってるときはそれを見なきゃなんねぇから、頭が冷えるんだ。俺たち全員、じき死ぬ身体さ。あんたは、誰かが誰かをコントロールできるようになるって話を続けてるが、あんたに必要なのはちょっとした同情の心だけだ、な?まだ力を探すかい?まぁ、このがんはそういうもんじゃないんだ。ただ…

R・アージェント博士: ただ?

SCP-2289-7: …ただ、今の俺はSCP-173の任務にはすごく向いてるだろうな。

R・アージェント博士: …やってみる気はな—

SCP-2289-7: やめとくよ

<インタビュー終了>

  • 最終更新:2016-11-20 00:06:53

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