SCP-2091

SCP-2091 - A Bear and His Granddaughter (熊とその孫娘)
© Decibelles 2015
SCP-2091.jpg
異常特性が発現する前の1994年に撮影されたSCP-2091-1とSCP-2091-2の写真。SCP-2091の発見地点から回収された。

Item #: SCP-2091

Object Class: Safe

取扱方: SCP-2091-1とSCP-2091-2はサイト-282に収容されます。SCP-2091-1は標準動物封じ込めユニットに保管され、SCP-2091-2はタイプSヒト型異常存在封じ込めセルに収容されます。SCP-2091-2の要求する種々の娯楽は、その態度が許されるものならば個別の事例に応じて承認してください。

2週間毎に90分間、SCP-2091-1とSCP-2091-2はSCP-2091-1封じ込めユニットにおいてレベル2研究員1名と警備員1名の監督下で接触を許されます。

概要: SCP-2091-1はハイイログマ (Ursus arctos terriblis) の彫像で、肩高1.2メートル、全長2.1メートルです。全身は樹脂粘土で形成されており、発見地点から回収された文書によると製作されたのは1994年です。超音波検査では生体組織は検出されませんでしたが、SCP-2091-1内部においてハイイログマの臓器と対応する位置に空洞の存在が示されました。また、移動を可能にするような機構は発見されませんでした。SCP-2091-1の身体の所々は草に、2個の足指は腕時計の部品に置き換えられています。SCP-2091-1はSCP-2091-2から15メートル内に配置されない限りいかなる動きも示しません。

SCP-2091-2はアビゲイル・ハーロウという名の20歳の人間女性です。財団において行われた身元調査とインタビューでは、1998年にSCP-2091-1が異常特性を獲得する以前にはSCP-2091-2に何ら異常な経歴は見られませんでした。

SCP-2091-1がSCP-2091-2から15メートル以内に配置されると、SCP-2091-1は動き出し、一般的にハイイログマに見られる行動を示し始めます。SCP-2091-1は可能な限りSCP-2091-2に寄り添い、SCP-2091-1を脅かすか危害を加えると認識した生物を攻撃しようとします。SCP-2091-2は、SCP-2091-1は自身の祖父でありその考えを理解できると主張しています。SCP-2091-1が話すところはこれまでに観察されていませんが、効果範囲内にいる限りSCP-2091-2はSCP-2091-1に話しかけ会話を行うことが観察されています。

活性化中、SCP-2091-1は様々な素材を飲み込むことで身体の損傷を修復する能力を有します。素材としては粘土が好まれます (*1)

補遺2091-A: SCP-2091-1と-2が発見されたジョージア州ウッドバインの家屋の捜索において、SCP-2091-2の祖父と推定されているデイヴィッド・レノックスの所有していた日誌、メモ、写真、そして彼のアトリエが発見されました。彼は1998年2月13日の訃報により死亡が確認されていますが、遺体は発見されていません。裁判所の文書からはPoI-962と指定されたジョナソン・ハーマンがSCP-2091-2の法定後見人であることが示されていますが、ハーマン氏に関する文書はこれ以外に発見されていません。

SCP-2091-2の家から回収されたファイルの大半は保管状態の悪さから劣化し判読不能となっていますが、回収可能だったものは財団アーカイブに保管されています (*2)

補遺2091-C: 以下はSCP-2091-2の家にあった日誌から回収された少数のページのうち、このエントリに関連する1ページの転写です。

日誌エントリ 1998年1月5日


インタビュー記録2091-Aの転写:
回答者: SCP-2091-2

質問者: チャン研究員

前書: 初期封じ込めとサイト-282への移転に続いて、SCP-2091-2は対話やインタビューに応じることを拒否しました。SCP-2091-1とSCP-2091-2に割り当てられたチーム内で審議が行われ、協力を促すために(厳格なセキュリティ措置の下で)双方の接触が許可されました。15分間の接触の後にインタビューが開始されました。

<18:30、記録開始>

チャン研究員: 気分はどうですか、ハーロウさん。

SCP-2091-2: 少し良くなってきました……あの警備員達の見た目は怖いですが。

チャン研究員: それはどうしようもないわね。ごめんなさい。私達はいつも念のために慎重な措置をとっているの。インタビューのために年齢を言ってもらえますか?

SCP-2091-2: はい。16歳です。

チャン研究員: ありがとう。じゃあ……数日前、家に強盗が入った時に何が起きたか話してもらえますか?

SCP-2091-2: ごめんなさい……誰かをあんなにひどく傷つけるつもりなんてなかったと思うんです。

チャン研究員: でも彼はあの男を殺すところだったんですよ。

SCP-2091-2: 私が止めないといけなかったんです。最初、あの男に何かされるかもしれないと思ったら怖くなっちゃって。それで叫んだら……

SCP-2091-2はこの時点で話すのを止め、気分を落ち着けようと深呼吸する。

チャン研究員: 続きは別の機会にしましょうか?また別のインタビューを設定することもできますよ。

SCP-2091-2: い……いえ、大丈夫です。ただ私を守ろうとした、それだけなんです。止めるように言ったんですけど結局……あの彼は大丈夫ですか?

チャン研究員: 死ぬことはないでしょう。あなたは、家に侵入してあなたを攫おうとした人物のことを心配しているのですか?

SCP-2091-2: もし彼にお金や食べ物が必要だったのなら?彼はお願いすることもできたはずだけれど、何かそうしなかった正当な理由があったのかもしれません。

チャン研究員: ええと……別の話に移りましょう。あなたとあなたの熊はどういう関係なのですか?

SCP-2091-2: あれは私のお爺ちゃんです。

チャン研究員: お爺ちゃん?

SCP-2091-2: はい。人間だったということは覚えていますが、今は熊なんです。

チャン研究員: なぜそうなったか分かりますか?

SCP-2091-2: ある夜のベッドに入る前、お爺ちゃんは、自分はどこかへ行ってしまうけれど別の形で戻ってくると言いました。熊になると言って。だから私は熊が歩き回ってるのを見ても驚かなかったんです。

チャン研究員: それはどのくらい前のことですか?なぜその言葉を信じたのですか?

SCP-2091-2: うーん……10年前、私が6歳の時です。なぜ私がそれを信じないと思うんです?お爺ちゃんは次の日には熊になっていました。歩き回っているのをこの目で見たのに!

チャン研究員: 家事などはどうしていたのですか?少なくとも、熊が料理をしたりするのは簡単なことじゃないように思えますが。

SCP-2091-2: 学校から帰ってから読む本を見つけてきてくれました。熊になる前に色んなことを教えてくれたのを覚えています。サンドイッチの作り方とか、電子レンジでの夕食の作り方とか。そういうのが色々あったので、少し経ったら私はそういうことをどうやったらいいのか覚えて、自分で料理とか食事とかしてました。

チャン研究員: お爺ちゃんに料理を作る必要は?

SCP-2091-2: いいえ。お爺ちゃんに食事は必要ありませんでした。でも、遊んでいる時とか私を守ろうとした時とかに体の一部が壊れてしまうことがありました。でも何か材料を食べると直せるってことが分かったので、私は粘土の塊を買ってました。

チャン研究員: お金や食べ物はどうやって手に入れていたのですか?

SCP-2091-2: 誰かが毎月払ってくれて、家に物を送ってくれることもありました。差出人にはいつも「ハーマン」って書いてありました。

チャン研究員: それが誰か知ってますか?

SCP-2091-2: いいえ……でもお爺ちゃんはいつも受け取るように言ってました。誰だか知ってたみたいです。

チャン研究員: お爺ちゃんはどうやってあなたと話しているのですか?

SCP-2091-2: 心の中に直接話しかけてきて、私は言葉で答えるんです。かっこいいでしょ?

チャン研究員: あー、お爺ちゃんは他の誰かとは心の中で話せないのですか?

SCP-2091-2: 前にやってみたとは聞きましたけど、誰も理解できませんでした……ごめんなさい。

チャン研究員: 分かりました。お爺ちゃんはハーマン氏の住所を知っているのですか?

SCP-2091-2: うーん……お爺ちゃん、知ってる?

SCP-2091-1は唸り声を上げながらSCP-2091-2に向き直る。

SCP-2091-2: これ以上は知らないみたいです。昔は教会でよく会ってたそうですが、熊になってからは話をしていないと。

チャン研究員: 分かりました。

SCP-2091-2: これでもういいですか?ちょっと緊張してきました。お爺ちゃんとの話に戻りたいです。

チャン研究員: 今日は終わりにしましょう。その前に、お爺ちゃんの方から何か言っておきたいことは?

SCP-2091-1は声を出さず、床に伏せてチャン研究員と警備員を見る。

SCP-2091-2: あなたが私を苦しめたり傷付けたりしないか心配しているそうです。

<18:51、記録終了>

後書: チャン研究員はSCP-2091-1とSCP-2091-2の不安や不快感を和らげ、封じ込めを容易にするために無関係な追加の質問を継続しました。インタビューの終わりに、SCP-2091-1とSCP-2091-2はさらに20分の対話を許されました。SCP-2091-2はその後でセルに連れ戻され、インタビューは公式に終了しました。

  • 最終更新:2016-09-08 19:38:08

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