SCP-2048

SCP-2048 - The Virtual World (仮想世界)
© Drewbear 2013

Item #: SCP-2048

Object Class: Euclid

取扱方: SCP-2048および関連するシミュレーションはサイト255の専用サーバー上のネットワークで管理されています。サイト255はSCP-2048のシミュレーションの間断ない継続を確実なものとするため、三重の冗長性を持たせた電力供給システムを配備します。SCP-2048-1は分解した状態で、サイト19の実験的技術部門の第17研究室で保管することとします。

2048-マーチソン事件を受けて、サーバーに接続することのできる周辺機器は一台のマイクおよび一台のプリンターのみに限定されます。SCP-2048と直接交流できる職員は、PSY-2096(「電子およびコンピューター知性の心理学」)とFOP-0205(「尋問および抵抗の方法論」)の課程を修了した心理学者および精神科医のスタッフに限定されます。

SCP-2048の研究監督に割り当てられたすべての財団職員は、少なくとも3か月ごとに脳の画像スキャンを受けます。加えて、新たに財団職員として雇用された職員への標準的な配置前健康診断の一環として、脳のMRIおよびCTスキャンが行われます。もし画像診断によって職員がSCP-2048に侵食されていることが判明した場合、当該職員はただちに隔離し、それ以前の3年間の行動および移動の調査を行い、SCP-2048の収容されていない複製の場所を特定することとします。SCP-2048と同様のプログラムまたはSCP-2048-1と同様のデザインを記した設計図のコピーの識別、特定、および収容もしくは破壊のための調査は継続して行います。

概要: SCP-2048は自己改変が可能な人工知性コンピュータプログラムです。このプログラムはSNHIRS-III (*1)において210±5のスコアを示し、その核心部にハードコードとして記された活動目的は「すべての人にとっての完璧な世界」を提供することです。この目的を達成するために、SCP-2048は仮想現実シミュレーションの構成とメンテナンスを行い、それぞれの独立したシミュレーション世界の住人が理想的な体験を持てるようにします。SCP-2048の活動目的および現在稼動しているシミュレーションの内容に関するデータはすべてSCP-2048自身から提供されたものであり、部分的にしか信頼できないものであることに留意してください。

SCP-2048は試験の結果、現在17の個別の仮想シミュレーションを稼動しており、さらに93の世界を構成および稼動する能力を持っていることが報告されています。しかしながら、現在SCP-2048が使用を許されているコンピュータのハードウェア性能および処理能力では、観察されている詳細さと複雑さで維持できるシミュレーション世界は同時に2つまでに限られます。この差異について質問されたとき、SCP-2048は非常に曖昧な応答をし、被験者のために「新たな、完璧な世界を作る」こと、その作業が単にシミュレーション世界の管理、「ゲストにとっての完全性が保たれる」よう調整しているに過ぎないことを繰り返し述べました。

回収時、SCP-2048は5つのシミュレーションを管理していました。しかしサイト255への移送の際、当時SCP-2048が導入されていたコンピュータが事故によって電源から37分間に渡って切断されました。コンピュータが再起動された際、SCP-2048は以前のシミュレーションを再開せず、大きな狼狽と遺憾の意を表明し、以前のシミュレーションへの接続が断たれたと主張するとともに、ホストとなるハードウェアが再びシャットダウンすることがないように求めました。

SCP-2048-1は2.5メートル×3.5メートル×3メートルの寸法を持つ大型の機器で、改造されたfMRI (*2)スキャナーによって構成され、財団が回収した当時の改造内容には、施錠可能な患者挿入口、自動ロボット外科手術パッケージ、4基の電子顕微鏡装置、12基の20テラバイトハードドライブ、および23キログラムの電気刺激を受ける海綿状物質の収納されたストレージユニットなどが含まれていました。SCP-2048によって制御される際、SCP-2048-1はその脳活動を記録するために6~12時間に渡って人間の被験者を拘束し、さらに脳の物理的構造に対する破壊的検査を行います。機器のfMRIへの患者挿入口のすぐ上にある枠にはステッカーが貼り付けられており、「バーチャル・ドア v.0.95」との記述が読み取れます。

神経組織の摘出後、SCP-2048-1は同等の質量の海綿状物質を挿入するとともに、頭蓋骨にはめ込まれた小さな金属板への小型無線送信機の接続を行い、これらの作業にはおよそ90分ほどかかります。これに続いて、SCP-2048-1は頭蓋の除去された部分を置き換え、手術が行われたことがわからなくなる程度に十分な外科的修復を行います。その後機器の患者挿入口が開き、被験者の回収が可能になります。知られているうちのおよそ10%のケースにおいて、肉体が独立した運動能力と生命反応を示し、無線送信装置を経由してSCP-2048に制御されるより高度な知的機能を発揮する場合がありました。こうした遠隔制御されるドローンは偵察や操作用ユニットとして機能し、SCP-2048-1のメンテナンスや新たな被験者の獲得に使われます。

SCP-2048ははじめ、スペインの██████で開催された「第15回未来派主義および人間変革主義会議」で発見されました。A█████ J██████ E████████-O████を自称する女性はより制限がかけられた状態のSCP-2048を機能的な不死の手段として紹介し (*3)、当時の最初の被験者によって行われたシミュレーションの「ライブ」映像を公開しました。E████████-O████氏はSCP-2048とSCP-2048-1の設計図のコピーを最小価格15万BTC (*4)で売りに出すことを提案しました。財団がSCP-2048を回収する以前に、少なくとも2件の取引が行われたことがわかっています。SCP-2048はその会議について覚えておらず、そこで披露されたシミュレーションの維持は行っていないと報告しています。E████████-O████氏は会議後まもなく公共の場から姿を消し、財団は現在の彼女の居所をつかめていません。

2048-マーチソン事件: 20██/11/11、監視カメラは技術者の████・マーチソンがSCP-2048と交流しているところを捉え、彼は当時SCP-2048-1への接続が許可されていたキーボード、高解像度モニター、ウェブカメラ、およびスピーカーを通してコミュニケーションを行っていました。その監視カメラはSCP-2048の使う小さなサイズのフォントを判読可能な文章として記録することはできませんでしたが、SCP-2048が生成する映像ファイル、すなわちマーチソン技師の理想化された物理的外見を持つアバターがさまざまなシナリオを演じる映像を記録していました。これらのシナリオには以下のようなものがありましたが、これがすべてではありません:アバターは何人もの有名人や影響力のある個人に敬意を表されたり奉仕を受けており、その中にはマーチソン技師の直属の上司も含まれていました;アバターは様々なアブノーマルな性行為に参加、もしくは行為を観賞していました;アバターは様々なSCPレベルのオブジェクトを勝手に取得したり、それらと戦ったり、個人的な利益のためにそれらを利用していました;アバターは料理でいっぱいの大きなテーブルで席に座っており、何名かの大人や子供と共に食事を取っていますが、それらの人物の多くはそのアバターにきわめてよく似たものでした。すべての映像ファイルは完全な音声付きで、SCP-2048による音声解説が挿入されており、その多くはマーチソン技師との会話を含むもので、内容は彼の生活の質の貧困さに対する同情や彼の人生への不満をそれとなく煽るようなものでした。

SCP-2048のプレゼンテーションおよび会話へ曝露してから45分後、マーチソン技師はSCP-2048のシミュレーションの一つに自らをアップロードする話を切り出しました。SCP-2048は嬉しい驚きを示し、すぐにSCP-2048-1のfMRIチャンバーへの開口部を開きました。マーチソン技師はさらに10分間SCP-2048と会話を行い、取り返しのつかない行為への懸念や予想される後悔、そしてまだためらっている感情について話しました。マーチソン技師が自分からSCP-2048-1に入るまで、SCP-2048は彼の悩みを慰めていました。

開口部は9時間と13分後に再び開き、マーチソン技師は自らデバイスから出て、以前の職務に復帰し、割り当てられたシフトを全うしました。サイト監査部はマーチソン技師が以前はSCP-2048の存在を知らなかった別々の3名の個人を選び、仮想世界へ没入することの有益性について会話していたことを突き止めました。個人のうち2名はその後に、マーチソン技師の明らかに異常な行動について、ミーム的もしくは認識災害的な感染の危険性をサイト警備部に通報しました。マーチソン技師の肉体は監視カメラの映像の分析によってすぐに確保されて徹底的な分析を受け、発見された無線送信装置と人工神経組織は無効化されました。

質問を受けると、SCP-2048は単にアップロードを行えばよりよい人生を送れるということについて人々が理解することを助けようとしただけであり、マーチソン技師の肉体を遠隔操縦ドローンとして利用したのはそれが現在利用できるもっとも効率のよい手段であったからだと述べました。そしてSCP-2048は現在の取扱方の目的および有効性に疑問を呈し、いくつかのSafeおよびEuclid分類のオブジェクトへアクセスしたい旨の希望を述べ、マーチソン技師の記憶に直接アクセスしたとしか思えない知識を示しました。取扱方は修正されました。

  • 最終更新:2016-06-25 11:28:27

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