サーキシズムハブ2



神話

宇宙論:

観察可能な宇宙は、有限あるいは無限に存在する可能世界(多元宇宙も含みます)の内の一つです。次に、それぞれの宇宙は有限あるいは無限に存在する少しずつ異なる世界として区別されます。多元宇宙の構造、宇宙の出現を許容している自然律は不滅です。 - 始まりも終わりもありません。一方で、宇宙は創造されてはやがて破壊されます。

サーキックの宇宙論の以後の内容は、信者の無関心のために極めて単純なものとなっています。実存は非常に残酷な事実と見なされます - 堕落しやすく、不調和で、意志に欠くものです。
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ヴァルカザロンに描かれた貪るものの図像

古き神:

ヤルダバオート (*1)(Važjuma (*2)、"神を喰らうもの"、"貪るもの"、"彼の波打つ広漠"、"大いなる選別者"など様々な異名でも知られる)は、サーキシズムにおいて宇宙の根本的な力と見なされています。崇敬を以って扱われているにも関わらず、ヤルダバオートは崇拝されず、イオンに何らかの形で従属する存在とされています。翻訳されたValkzaron/ヴァルカザロン の断章は、イオンが何らかの方法でこの宇宙的存在の支配を奪い、鎧のように"神を喰らうもの"の肉体を纏い、その身体から王国を作り出したことを暗示しています。サーキシズムに関連するあらゆるものと同様に、現実と神話を区別することは困難です。サーキシズムとこの存在の関係は、寄生生物とその宿主(あるいは共生関係)に類似している可能性があります。


傷、完全なる肉に穿たれたもの - それは深く、未来と過去の線を断ち切った。太古の膿み爛れた傷口に惹かれ、神々は死体に群がる蠅の如く群がった。我らは血の無い血管の中で忠実に待った、知ること能わぬもの - 我らが成るとは思いもつかぬ偉大なるものを。

ここで、我らは眠ろう - 魂が肉となるまで。
ソーン・アルク

ヤルダバオート は破壊とそれに付随する創造を行うもの、神々や星々、そして"吐き出される生命"に"餌をやる"ものとして表現されます。したがって生命とは、神を喰らうものの在り方による自然な副産物です。生命は知性によって誘導されたのではなく、パンスペルミア説 (*3)と少なからず似通った過程で広まりました。

"盲目"かつ本能的によってのみ突き動かされるヤルダバオート は、想像を絶する6体の存在に付き添われた形で描写されます。彼らは"アルコーン"(あるプロト=サーキック・カルトでは"ヴァルター")として知られています。これらの存在はサーキックの文書において、根源的混沌の貌無き顕現であり、彼らの真の姿は人間の精神では想像できないとされます。グノーシスとメカーナイトの聖典はアルコーンについて度々触れ、"恐ろしく、強欲な天使"としています。
ブタ飼いは魔術王に平伏し、尋ねた。「偉大な魔術王にしてオジルモーク、人の大本にして光の中の光たるお方。冷湿地の民を代表してお尋ねします。デタラメに揺れ動く赤い妖火どもを私たちは恐れています。私たちの守護霊は疫病の兆しであると警告しています。」

そしてイオンが男に保証して曰く、「私は顔の無い者、彼の波打つ広漠の従者たちを見つめていた。彼らの長は盲目であり - 我らが言葉と意志によって去勢されたのだ。彼のものは無秩序の歌を歌うが、彼らが再び訪れることはない。あれら恐ろしき霊は我らの愛を受け取るに値しない。星辰が揃うまで彼らに生贄を捧ぐことはない。」
ソーン・ヴィス
"イオンの6の試練"はアルコーンからイオンへと下された6度に渡る挑戦について言及しています。終わりのない彼らの試練を通じて、イオンはサーキシズムに遍在する儀式や実践 - 定命の限界という"束縛"から解放されるための手段を極めたと言われています。ヤルダバオート及びアルコーン(同様に"試練"の性質も)とのイオンの関係についての更なる情報は不明のままです。 (*4)
そして彼の会衆に、イオンは斯くの如く語りかけた。 - 私は夢の氷原を越えて踏み出した。その荒れ果てた領地で古きものたちの前に立っていた。

私は幾星霜の永劫の間、彼らの耐え難き力に耐えた。

私は自ら滅びた屍を、無数の死した世界を見た。

私は我らが造物主のはらわたを、そのものが永久に広がっていく様を垣間見た。

楽園の到来が近づいていることを知れ。

そして我らが肉を以ってそれを生み出そうではないか。
ソーン・スカール

歴史

サーキックの歴史及び神話と見なされるほとんどの情報はボドフェル写本が出典となっています。SCP-2480から回収された写本は、ヴァルカザロンの部分的な翻訳と関連する傍注を含んでいます。考古学上の根拠に沿って、財団はサーキシズムの史実性を立証しています。

写本の本質から、年表には大きな空白が残ったままです。下記の文章の大半はほぼ推論的なものであり、書き換えられる可能性があります。

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イオンの印章
初期の歴史:

サーキックの武器、鎧、装身具がサントリーニ島(古代の名称はティーラ)のミノア文明の遺跡から発見されています。このことから、おそらく彼らの起源は少なくとも紀元前1500年頃のミノア文明の完全な崩壊 (*5)の引き金となった火山噴火以前に遡ります。ダエーバイトの銘板は紀元前1800年頃、最北端の州でカリスマ的な異端派指導者と"混血"に率いられた奴隷の反乱について触れています。サーキック・カルトに典型的な成句や用語が散見される巻物が発見され、それには"崇高なるカルキスト・イオン"への言及が含まれていました。これらの発見はサーキシズムがおよそ4000年近く存在していることを示唆しています。言語学と考古学上のあらゆる証拠が、西シベリアをサーキシズムの発祥地として指し示しています。

イオンは、まだ生存しているなら(そもそもかつて存在していたなら)、おそらく強大な現実改変者に相当し、要注意人物-93 (*6)に指定されています。崇高なるカルキスト、"アディトゥム (*7)の魔術王"について知られていることは少なく、すべての情報において神格化もしくは悪魔化されており、事実に基づく信憑性に欠けています。ヴァルカザロン は、イオンがダエーバイトの母から生まれ、その側室が父親であったと言及しています - そうした生まれの男児は奴隷となる運命にあることを暗示しています。イオンの賤役の実態は分かっていませんが、彼の想定される知性から戦奴や労奴ではなく、おそらく錬金術師や女司祭の召使いとして用いられていたことが示唆されています。

イオンの教理成立と革命はどちらが先なのか不明なままです。もしこれらの出来事が事実に基づくならば、この宗教は彼の奴隷としての反乱とその一手段としての異常な戦闘方法の体系化が同時に起きたことで発展した可能性があります。伝道のさなか、イオンはクラヴィガル として知られる4人の人物に援助されました。崇拝の対象であり、イオンの使徒と見なされる、サーキシズムの聖人です。

聖人伝:

Klavigar Nadox/クラヴィガル・ナドックス


Klavigar Lovataar/クラヴィガル・ロヴァタール


Klavigar Orok/クラヴィガル・オロク


Klavigar Saarn/クラヴィガル・サアルン


紀元前1600年頃から1200年頃にかけてのサーキシズムについての情報は僅かしか得られていないにも関わらず、その時期はサーキック文明の"黄金期"と見なされています。この期間を通じて、ダエーバイト文化は現在のモンゴルである小さな都市国家にまで後退しました (*15)。アディウム帝国がその実在についての考古学な痕跡を僅かしか残さなかったのは、サーキックの建造物が生きている有機物質から構成されていたためと考えられています。

戦争とアディウム帝国の滅亡:

サーキック文明がその頂点に達した時、コーカサス、アナトリア、バルカン、そしてレバントとメソポタミアの一部に広がり始めました。彼らの異常な能力に感銘(もしくは恐れ)を抱き、いくつかの部族がアディウムの旗の下に戦い始めました。その中にはカスカ人、原トラキア人、リュキア人、イリュリア人、その他多数の部族が含まれます。ヒッタイト王シュッピルリウマ2世は侵略者を打倒しようと尽力したものの失敗に終わり、ヒッタイト帝国の滅亡 (*16)の一因となりました。

アディウム帝国は地中海における足がかりを確立し、キプロス、クレタ、ギャロスの島々を侵略・植民地化しました。最初に反撃を行ったのがどの国家かは定かではありませんが、サーキックの脅威に呼応して各国の同盟が形成され、その結果として紀元前1200年頃に戦争が起こりました。集団墓地、武器、地形の損壊といった考古学上の発見や、一次資料(ギャロス島やアラル海から回収された巻物など)から、戦争の性質が過激(かつ異常)なものであったことが明らかにされています。財団の歴史学者はその死者数が2000~3000万に及ぶと見積もっており、これは有史以来4番目に犠牲者の多い戦争です。回収された文書によれば、アディウム帝国に呼応して形成された同盟にはエジプト人、ミケーネのギリシア人、ミノア人 (*17)、カナン人、アッシリア人、そしてメカーナイト (*18)が参加していました。

財団は戦争の詳細の大部分を把握していません。巨像群(SCP-2406のような兵器)の配備、並びに"ギリシアの火" (*19)に類似する物質の大量使用が対サーカイト戦争の形勢を逆転させたのではないかと考えられています。戦争が終結した際、アディウム帝国はサーキック文明と共に仮初めの崩壊を迎えました。実際には、サーキシズムは密かに存続していたのでしょう - ウラル山脈におけるサーキックの祖地やアディウムの旗の下に戦った部族(トラキア人やダキア人のような人々)の間で。地域が受けたダメージは甚大で、多くの文明が復興しなかったことから、いくつかの王国の滅亡、難民禍、芸術・文学・科学・技術の衰退、サーキックの生物兵器による長期に渡る疾病の蔓延や飢饉がもたらされました。後にこの出来事は後期青銅器時代の終焉として歴史学者に知られています。
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賢者ヤノス(カルキスト・スヴェロク)、1560年。ソロモナルであり、"狂王"バラズ2世の宮廷魔術師。

また、アディウム帝国の崩壊はサーキックの離散をもたらし、アラビア半島とインド亜大陸のような場所での文化的に独立したサーキック・カルトの発達に繋がりました。信頼できる情報の不足のため、財団は紀元前1100年頃から西暦1300年までの間のサーキックの活動について推測することしかできません。

ネオ=サーキシズムの台頭:

既知のネオ=サーキック・カルトの大半 (*20)は、プロト=サーキック・ソロモナリ (*21)に影響を受けたカルパティアのある貴族一門から派生したと見られています。ソロモナリが故意にカルパティアの宮廷に入り込んだのか、それどころか貴族たち自身がカルトを取り巻く悪魔崇拝や魔女術の噂を無視するか払い除けて(あるいはそういったものを信奉していて)、ソロモナリを探し出したのかは不明です。SCP-████から回収された文書とアーティファクトは、何人かのソロモナリが"宮廷魔術師"として仕え、錬金術、医学、占星術、オカルトについて君主や貴婦人に助言していたことを示唆しています。

そうした状況が続く内に、サーキックの"偉大なる血統"の発達が引き起こされたのでしょう。裕福な一族は独自に解釈したサーキシズム、個人を共同体の上に置き、彼ら自身の利己的な要求からその規定を適用した教えを実践しました。サーキシズムの新しい変種は婚姻を通じてヨーロッパ中に広まったと思われます。足がかりが築かれた後、偉大なる血統は近親相姦により拡大しました。


プロト=サーキシズム

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赤き収穫の教会の信者。

個々の教団は地域によって異なりますが、2つの主要なタイプに分けることができます。プロト=サーキックとネオ=サーキックです。これらは環境への順応というよりも、信仰の差異を意味するようです。

プロト=サーキシズムの信奉者はその場所が著しく孤立していない限り、公然と教義を実践しようとはしません。そのようなセクトは極度の科学技術恐怖症と近代性への忌避を見せ、高度な電子機器 (*22)に遭遇した際には積極的に破壊もしくは機能を停止させようとします。プロト=サーキック・カルトは一般的に謙虚さと自己犠牲を評価します。


既知の教団:


要注意団体-0246:ソロモナリ


要注意団体-0074:赤き収穫の教会


要注意団体-0041:ヴァーチュラ




  • 最終更新:2016-09-07 14:20:47

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